内転筋は内転筋群とも呼ばれていて、長内転筋、大内転筋、短内転筋、薄筋、恥骨筋で構成されています。
日常生活で必ず使っている筋肉ですが、意識して使うことがほとんどないので、ゼヒとも引き締めたい筋肉です。
- 内転筋データ【位置・働き】
- 内転筋で美脚づくり・太もも痩せ♪
- 内転筋でダイエットしよう
- 内転筋トレーニング~太ももダイエットからスポーツまで
- ストレッチ方法
- 拮抗筋のお尻も鍛えてもっと美脚
- 内転筋でスポーツパフォーマンスを上げろ!
内転筋データ【位置・働き】
※このページでは、恥骨筋を除く4つを紹介しています。
内転筋群は太ももの内側に位置しています。
骨盤前面の恥骨からスタートして大腿骨に付着していますが、薄筋だけはひざ下の脛骨(けいこつ)に付着している二関節筋。
大内転筋は人体トップクラス(第4位)の体積があり、下肢では大殿筋に次ぐナンバー2の大きさがあることから、内転筋の働き&パワーの大きさが分かります。
筋肉名 | 大内転筋 | 大殿筋 |
筋体積 | 666立方センチメートル | 864立方センチメートル |
※標準的な体型の参考値
内転筋は、股関節の動作に関する筋肉。
内転筋というネーミング通り、主な働きは脚部(股関節)の内転(開いた脚を閉じる動き)ですが、ほかにも内旋(太もも・膝を内側に回す)、伸展(脚を後ろに引く)、屈曲(脚を前に出す)の働きがあります。
そして、股関節と膝の2つの関節をまたぐ(2関節筋)薄筋には、膝を動かす(屈曲、下腿の内旋)働きもあります。
つまり、メイン動作の横歩き(カニ歩き)のほかに、普通に歩くためにも使われているんですね。
内転筋で美脚づくり・太もも痩せ♪
内転筋は、意識して使わないから、普段の生活ではなかなか引き締まりません。
それだけじゃなく、座りっぱなしのデスクワークばかりしてると衰えて、太ももに脂肪が付きやすくなってしまうんです!
現代の生活環境って、内転筋に悪影響ばっかり。
そこで、一度試してみて欲しいのが、内転筋の衰え具合をチェックできるイスの立ち座り。
もし、膝をくっつけたままイスから立ち上がれないのなら赤信号!
なぜなら、膝をくっつける=脚を閉じる=内転できていない証拠だからなんですね。
立ち上がれてれも、ふらついたり真っすぐ立てないなら黄色信号ですから、内転筋トレーニングでキュッと内ももを引き締めちゃってください!
内転筋でダイエットしよう
内もも鍛えると痩せるなんて、どうもピンときませんよね。
実は、内転筋は骨盤を支える筋肉なので、衰えが解消できると骨盤ダイエットになるんです!
内転筋は、骨盤前面に付着して骨盤のバランスを取っているので、衰えると骨盤が前に傾いてしまいます。
骨盤にズレ・歪みが生まれると太りやすいだけじゃなく立ちポーズもパッとしなくなるのは、もはや女性の間では有名ですよね。
骨盤が正しい位置にあると、内臓下垂が改善されてぽっこりお腹がスッキリするし、代謝が良くなって脂肪がめらめら燃えやすくなるんです。
内転筋トレーニング~太ももダイエットからスポーツまで
内転筋は、股関節の開閉動作をするトレーニングが効果的で、それと同時に股関節の可動域が広くなります。
中でも、ヒップアダクションとサイドランジは難しい動きがなく、負荷も低いのでやりやすいですよ。
ヒップアダクション
床に肘立てして横になって、上側の脚はひざを曲げて足ウラを床につけます。
下側の脚を、上に持ち上げて床から離すと内ももに負荷がかかるのが実感できるハズ!
サイドランジ
直立状態から、勢いよく横に踏み出して、しゃがみます。
片ひざは曲がり、反対側の脚は伸びます。
ヒップアダクションより少しキツいトレーニングですが、曲がった方はお尻が引き締まり、伸びた方は内ももが引き締まるので、美脚づくりには一石二鳥ですね。
ワイドスクワット
肩幅の2倍くらいの、かなり大股なスタンスで行うスクワットです。
普通のスクワットと違って内転筋への刺激が高まるし、お尻のヒップアップにも効果的。
足裏をベターっと踏むようにするか、親指からかかとの線で踏むように立ち上がると内転筋に効かせやすくなります。
ストレッチ方法
内転筋ストレッチは、みんなが知ってる準備運動です。
方法は簡単。床に座って脚を伸ばして開脚して、上体を前に倒すだけ。
これやると、股関節から膝まで伸びる感覚がありますよね。
このとき、内転筋群がストレッチされているんです!
他にも、両足裏を向かい合わせでくっつけたまま(あぐらのような姿勢)、膝を手で床に向かって押す方法がありますよ。
拮抗筋のお尻も鍛えてもっと美脚
内転筋をトレーニングをするときは、外転筋も一緒に鍛えると骨盤をより安定することができるっていわれているんですが、実際には外転筋という名前の筋肉は存在しません。
内転の反対である外転。対になる筋肉のことを拮抗筋(きっこうきん)と呼び、ここでは股関節の外転作用を持つお尻の筋肉(大殿筋・中殿筋・小殿筋)のことなんです。
つまり、内ももとお尻を同時に鍛えれば、骨盤も安定するし美脚&ヒップアップでいいことづくめなんですね。
内転筋でスポーツパフォーマンスを上げろ!
内転筋には、骨盤を安定させる役割があるので、ほとんどすべてのスポーツでも大きく貢献しています。
主動作が股関節の内転(脚を閉じる)ことからも、サイドステップを多用するバスケやバドミントンで重要な筋肉ですし、野球でゴロの捕球動作やサッカーのディフェンスなど、スポーツシーンでよく使う筋肉です。
股関節から太ももの内側にかけて位置している小さな筋肉の集合なので、筋トレをしてもパンプアップして大きくなるということは少ないのですが、下半身が安定し、股関節や骨盤のブレを最小限に抑えることができます。
また、股関節の可動域を広くすることができるため、スポーツパフォーマンスのレベルアップにもつながります。