腕橈骨筋の役目・役割
腕橈骨筋(わんとうこっきん)とは、上腕骨の外側上顆から、肘の下にある上腕骨外側下部まで伸びている筋肉です。分かりやすく言えば、二の腕の中心ぐらいの位置から手首のすぐ上まで伸びている長い筋肉となります。
肘周辺にはたくさんの筋肉がありますが、上腕骨の端から橈骨の端まで長く走っているのは腕橈骨筋しかありません。肘の上下にまたがって位置しているため、腕の伸縮や回転などによく使われるという特徴があります。
体積は比較的大きな筋肉ですが、腕の運動の際に主導となるわけではなく、補助的に貢献してくれる筋肉ですね。
腕橈骨筋の主な働き
腕橈骨筋は、日常生活においては、ペットボトルのキャップをあける際にキャップ部分を回す動作をしたり、ドアノブを回す作業、また、ワインのコルクをあける時に栓抜きを使ってボトルを回しながら開ける動作などに使われます。
また、ジョッキを使ってビールを飲む時などには、テーブルからジョッキを口に持っていくまでの作業にも、腕橈骨筋が使われています。
スポーツにおいては、腕相撲で相手の腕を吊り上げるような動きをする時に腕橈骨筋を使いますし、柔道ならつり手という技をかける時にも貢献してくれる筋肉です。腕をひねる作業をする時によく使う筋肉だとイメージすると、わかりやすいかもしれませんね。
腕橈骨筋を鍛えることによって、ひねる力が強くなります。例えば、ワインのコルクをあける際には、腕橈骨筋が鍛えられていると、まさに「赤子の手をひねるように」簡単に開けることができます。
ペットボトルのキャップはそれほど固くないので開けられないという人はいませんが、瓶詰のキャップをあける時にはそれなりの力が必要となります。腕橈骨筋を鍛えることによって、そうしたひねる作業が楽になるのです。
体積が大きな筋肉なので、筋トレなどで鍛えてあげると、前腕がパンプアップでき、見た目にカッコいい腕を手に入れることができるでしょう。
一方、腕橈骨筋が弱ってしまうと、腕をひねる作業をした時に、肘の関節に負担がかかりやすくなり、関節系のトラブルを起こしやすくなってしまいます。
また、硬めのキャップをひねってもあけることが難しくなるなど、日常生活の中で不便なことが起こりやすくなります。
腕橈骨筋のトレーニング法
腕橈骨筋を鍛えるには、ダンベルカールで手のひらを上にして行ったり、ハンマーカールで手のひらを床に垂直な状態で行うトレーニングが効果的です。
その他にも、リバースカールやハンマーカールなど、カール系のトレーニングをするのが良いでしょう。