大殿筋の役割
「殿」という漢字が使われるのはお尻の筋肉で、大殿筋・中殿筋・小殿筋の3つある。
大殿筋は、3つの中でもっとも大きく、いちばん外側に位置していて尻もちをついたときにクッションの役割をしている筋肉といえばわかりやすいだろう。
お尻の筋肉はクッションだけじゃなく、股関節を動かすためになければならず、使っていないようで必ずお世話になっている筋肉なんだ。
特に、太ももを後ろに引くときの主筋肉だから、歩くときや走るときのように前に出した脚を戻したり、脚を後ろに引いてボールを蹴ったり外敵にケリを食らわす動きに必要なんだ。
股関節は前後左右に大きく動くから、バランスを取るときにとても大切なので、片足立ちができるのは大殿筋様のおかげともいえるんだぞ。
ほかにも、ヒザが外に向くように脚を外側へねじったり、脚を側方に出したり戻したり、立ち上がったりジャンプするのも、大殿筋が股関節を動かすことでできる動きなんだ。
間違っちゃいけないが、股関節を動かす筋肉はもっともっとたくさんあるけど、いちばん関与しているのが「殿筋3つ」で、中でも大殿筋の関与が一番大きいってことだぞ。
大殿筋は、ヒザを内側に入れるように回す「内転」や脚を前に出す「屈曲」はできないんだ。
まあ、とはいえ、とにかく大切すぎる筋肉だから、大殿筋は単一筋の中では人体でいちばん大きな筋肉なんだ。
大殿筋の参考値
筋体積 | 864立方センチメートル |
速筋と遅筋の比率 | 47.6:52.4 |
遅筋の比率が多いのは、日常生活で欠かせない「歩く」動作をずっとできるようにするためなんだろうね。
スポーツ動作と大殿筋
走る・跳ぶ動きがあるスポーツでは、大殿筋の貢献度はめっちゃ高いのは簡単に想像できると思うけど、バランス取りにも重要なので、プレースタイルを安定させるためにも、やはり大殿筋は大切だぞ。
水上を進むカヤックのように走る・跳ぶがなくても、艇内でのバランス取りに脚は大切なので、少なからず大殿筋を使っているんだ(※カヤックでは腸腰筋がモノをいう)。
大殿筋はファッション筋肉でもある!
歩く走るに欠かせない、とっても機能的な筋肉ということはここまで紹介したとおりだが、見た目、つまりファッション的な要素としても人の惹きつけるものがある。
言いたいのは、引き締まったお尻が脚を長く見せてくれるってことだな。
エクササイズや筋トレで大殿筋を引き締めると、ぽっちゃり垂れたフォルムがキュッと小さく上向きへと大変貌を遂げ、後姿がまるで別人になったかのように。
女性なら、小尻や美脚に強いあこがれを抱いているだろうから、お尻の引き締めに余念はないと思うが、、美的意識の高いメンズにとっても、細身のパンツ(ボトムス)を履いたときの見た目に好影響なので意識してシェイプアップしておきたいものだ。
大殿筋のトレーニングの方法
大殿筋は、スクワットやランジにレイズ系種目など、いろんなやり方で鍛えることができるぞ。
まず、脚回りを鍛え上げたいメンズや美脚を目指した女性向けとしては、スクワット系とランジ系の2種がオススメだ。
オーソドックスなスクワットやフロントランジ&サイドランジは、臀部と脚部をまんべんなく鍛えられるからトレーニング効率が良いぞ。
フロントランジは動的ストレッチにもなるから、女性でも取り組みやすいんじゃないかな。サイドランジは、進化バージョンだと思ってもらってOKだ。
筋肉の付き方やお肉の絞り方のバランスを考えてお尻を中心にシェイプアップしたいなら、大殿筋への刺激が強くなるワイドスタンススクワットや、片足を台に乗せるブルガリアンスクワットがオススメだぞ。
筋力に自信がないなら、お尻も一緒に鍛えられる寝転び系腹筋トレーニングのヒップレイズやレッグレイズを試してみてもいいだろうが、人間はお腹よりも脚&お尻の方が筋肉が大きいので、スクワット&ランジ系トレーニングの方がヒップトレーニングがはかどるのは間違いない。
お手軽なヒップリフトもいいけど、お尻を引き締めたい人は脚にも磨きをかけたいと思っているのがほとんどなので、やはり、スクワット&ランジに取り組んでみるのがいいだろう。