筋肉

握力UPの筋力トレーニング※手の筋肉一覧と働きも図解で網羅

うっしー

手指は、たくさんの小さな筋肉がそれぞれ異なった役割を果たしながら複雑に動いているんだ。

ここでは、19個の筋肉の位置や働きと、鍛え方を紹介するぞ。

手指を動かす筋肉19個【位置と働き】

手指と手関節を動かす筋肉はすべて、肘から手指までの「前腕(ぜんわん)」にあり、前腕の筋肉をざっくり大別すると次の4つに分けることができます。

  1. 手首を動かす筋肉
  2. 親指を動かす筋肉
  3. 親指以外を動かす筋肉
  4. 手首と指を動かす筋肉

このうち、1は肘・手首を動かす筋肉としてこちらのページで紹介し、2~4についてはこのページで紹介しています。

では、個々に筋肉を見ていきましょう。

1:浅指屈筋(せんしくっきん)

浅指屈筋

浅指屈筋は前腕屈筋の中で最も大きな筋肉で、親指以外の手指の屈曲と大きな関係があります。日常生活においては手を握ったり手首を曲げる動きをすると良く使われますし、スポーツだと手を握るという動作をするスポーツならすべてに貢献している筋肉と言えます。

肘や手首、指を曲げたり伸ばしたりのストレッチをすることによって、浅指屈筋を鍛えることができます。

2:深指屈筋(しんしくっきん)

深指屈筋

深指屈筋は前腕部の手の平の側にある大きな筋肉で、浅指屈筋よりも深い部分に位置しています。親指以外の手指の屈曲と大きな関係がある点や、モノを握るという動作をする際に大きく貢献しているという点では、浅指屈筋と類似しています。

インナーマッスルなので鍛えてもパンプアップ効果は期待しにくいのですが、鍛えることによって握力をアップすることができます。トレーニング方法は、テニスボールなどを握る訓練が効果的です。

3:総指伸筋(そうししんきん)

総指伸筋

指伸筋と呼ばれることが多い総指伸筋は、親指以外の手指の伸展に大きく貢献している筋肉ですが、親指以外の手指を全て伸展できる筋肉は総指伸筋だけという特徴があります。前腕部の肘に近い部分に位置していて、この部分を鍛えることによって手指の伸展力を確実にアップできますし、握力を高める効果も期待できます。

鍛えるための筋トレ方法ですが、手首を最大限に曲げた状態で、手指の全ての関節も最大限に曲げるというストレッチ方法が有効です。

4:長母指屈筋(ちょうぼしくっきん)

長母指屈筋

長母指屈筋は手首から肘に向かって走る筋肉で、主に母指の屈曲および手首の動きに貢献しています。手を握ったり手首を曲げる動作をすると良く使われる筋肉で、スポーツでも何かを握る動作をする際には、長母指屈筋が大きな役割を果たしています。

5:短母指屈筋(たんぼしくっきん)

短母指屈筋

長母指屈筋は母指の伸展や外方向へひねる動作をした時に関係している筋肉で、母指から手首を通った前腕骨門膜まで伸びています。

日常生活の中では、母指を反らせる動きをする時によく使いますし、スポーツではバレーボールでスパイクやサーブをして母指を反らした時には、この筋肉が活躍してくれます。

長母指屈筋はインナーマッスルですが、手首を最大限に曲げた状態で母指も屈曲運動をするというストレッチをすることで、鍛えることができます。

6:長母指伸筋(ちょうぼししんきん)

長母指伸筋

前腕伸筋群の中でも深部にある長母指伸筋は、母指を隣の人差し指や手の平から離すという動作をする際に使う筋肉で、手の関節の伸展をする時にも関係があります。

日常生活でもスポーツでも大きな負荷がかかることが少ない筋肉ですが、負荷がかかりすぎると炎症が起こりやすく、腱鞘炎になりやすいので注意しなければいけません。

7:短母指伸筋(たんぼししんきん)

短母指伸筋

短母指伸筋は前腕にある伸筋群の中でもインナーマッスルの一つで、母指を伸展したり外側にねじる際に使う筋肉です。日常生活でもスポーツでもあまり大きな負荷がかかることが少ないのですが、親指を手のひらや母指から遠ざけるような動きをすることで負荷がかかり、大きな負荷がかかりすぎると腱鞘炎を起こすリスクが高くなってしまいます。

8:長母指外転筋(ちょうぼしがいてんきん)

長母指外転筋

長母指外転筋は、母指を手の平から離したり外向きにねじる時に関係のある筋肉で、手首の関節を曲げる時にも貢献しています。前腕伸筋群の一つで、他の伸筋腱を抑えながら深い部分へと導いています。

手のひらを大きく広げる際に作用する筋肉で、日常生活でもスポーツでも、手のひらを大きく広げると長母指外転筋を使うことができますし、トレーニングでも手のひらをひろげることで鍛えられます。

9:短母指外転筋(たんぼしがいてんきん)

短母指外転筋

母指の下にある膨らんだ部分にある短母指外転筋は、母指を外側にひねる際に関係する筋肉です。手のひらを大きく広げる際に作用するため、日常生活でもスポーツでも、手のひらを大きく広げる動作をすると、この短母指外転筋に負荷をかけることができますし、普段のトレーニングとしても役立ちます。

10:示指伸筋

示指伸筋

示指伸筋は人差し指を伸展する役割を持つ筋肉で、前腕から人差し指の先端まで伸びています。人差し指を伸ばしたり手首を反らせる動作をすると負荷がかかるのが特徴で、スポーツだとバレーボールでスパイクやサーブを出す時の動作によって大きな負荷がかかります。

11:小指伸筋(しょうししんきん)

小指伸筋

小指伸筋は小指を伸展させたり外側にひねる動作に貢献している前腕伸筋群の一つですが、生まれつき欠如している人が多いという特徴があります。

総指伸筋のエクササイズで小指伸筋も鍛えることができますが、曲げた小指に負荷をかけながら伸展することによっても鍛えられます。

12:短小指屈筋(たんしょうしくっきん)

短小指屈筋

小指の基節骨の内側に位置している短小指伸筋は、小指の屈曲に大きな関係がある筋肉です。小指の下の手の平部分で少し膨らんでいる部分がありますが、これが短小指伸筋ですね。見た目で筋肉の負荷が分かるのが特徴ですが、トレーニングは総指伸筋エクササイズをするのが効果的です。

13:虫様筋(ちゅうようきん)

虫様筋

虫様筋は、手のひらの表皮に近い部分がある4つの筋肉で、手の甲から親指以外の指の付け根まで伸びています。指先で何かをつまんだり、指を伸ばしたまま付け根を曲げる動作をする時に貢献するという役割を持ち、スポーツでは野球のバットやテニスのラケットを握る際に大きな負荷がかかります。

14:母指内転筋(ぼしないてんきん)

母指内転筋

手の平の母指から中指まで広く広がる母指内転筋は、手のひらに存在する屈筋の中では最も深い部分にあるインナーマッスルです。

母指を手のひらに近づける内転の動作をする時に負荷がかかり、例えば日常生活だとものを掴む動作をする時、スポーツならラケットやバットを握る動作に必要となる筋肉です。

15:小指外転筋(しょうしがいてんきん)

小指外転筋

母指以外の指の付け根から手の甲に向かってついている小さな筋肉が小指外転筋です。指を外側にひねる動作の際に必要となる筋肉ですが、MP関節を屈曲する際にも必要となります。

16:母指対立筋(ぼしたいりつきん)

母指対立筋

母指対立筋は、母指から中指まで手の平に扇形に広がっている筋肉で、短母指屈筋よりも内側にあるインナーマッスルです。短母指屈筋とともに、手のひらのふくらみを形成する役割を担っていて、母指を手の平に近づける動作をすることで負荷がかかります。

ものを握る動作に貢献していて、スポーツならラケットやバットを握る動作、日常生活でも何かを握る際には、この筋肉に負荷がかかります。

17:小指対立筋(しょうしたいりつきん)

小指対立筋

小指対立筋は手の平のインナーマッスルの一つで、短小指屈筋や小指外転筋とともに、手のひらのふくらみを作る役割を持っています。第5中手骨のあたりに位置していて、何かを掴んだり握るという動作をする際に大きく貢献しているのが特徴です。

18:掌側骨間筋(しょうそくこっかんきん)

小食骨間筋

掌側骨間筋は、人差し指、薬指、小指に付着している筋肉で、指をそろえる動作に大きく関係しています。

日常生活だと、瓶や缶などのボトルの飲料水をグラスに注いだり、蓋を回して開ける動作をする時には、この筋肉が使われますし、スポーツではゴルフや野球のスイング、テニスのスマッシュなどで大きな負荷がかかります。

19:背側骨間筋(はいそくこっかんきん)

背側骨間筋

背側骨間筋は手の甲に位置するインナーマッスルで、人差し指、中指、薬指の付け根から中手骨まで伸びています。手のひらを大きく広げる動作をする時に負荷がかかるので、日常生活だとジャンケンをしてパーを出す時には、この背側骨間筋が使われることになります。

手指を動かす筋肉の筋トレ【握力・手首のスナップが強くなる】

これらの筋肉はとても小さく、特に手のひらや手の甲にある筋肉は人体最小クラスの小ささだが、トレーニングで鍛えることができます。

指を動かす筋肉群を鍛えれば握力が強くなり、手首を動かす筋肉群を鍛えれば手首のスナップが効かせやすくなるので、野球のピッチング・バレーのスパイクが強力になるし、バドミントンや柔道のように手首を多用するスポーツでも有効です。

ここでは、手首強化トレーニング2つと、握力強化トレーニング1つを紹介します。

リストカール(手首)

リストカールは、前腕のウラ側(てのひら側)を鍛えるトレーニングです。

ダンベルを持って、前腕を台などに乗せて固定したら、手のひら側を上に向けます。

手首を手のひら側に返し、元に戻すを繰り返します。

ダンベルが重すぎたり無理したりすると、腱鞘炎になって手首が動かせなくほど痛みが走るので、筋トレは適度にしてトレーニング後はちゃんとストレッチしましょう。

リストエクステンション(手首)

リストエクステンションは、前腕の表側(手の甲側)を鍛えます。

ダンベルを持って、前腕を台などに乗せて固定したら、手の甲側を上に向けます。

手首を手の甲側に返し、元に戻すを繰り返します。

リストカールとリストエクステンションの代わりに、お風呂で浴槽につかりながら手を開いてパタパタさせるだけでも効果があります。

グーパー(握力)

手を開いて握ってを繰り返すだけの単純な動きなのでやりやすいトレーニングです。

お風呂(水の中)でやると、抵抗が増えるので効果が高くなります。

指の腱鞘炎もあるので、やり過ぎには注意です。

前腕のストレッチ

前腕は、手首を曲げて筋肉を伸ばすことでストレッチできます。

簡単なやり方を3つ紹介します。

ニーリングアームストレッチ(膝立ち状態の腕ストレッチ)

前腕だけじゃなく、腕全体をストレッチできるのでぜひとも覚えておきましょう。

手順は次のとおりです。

  1. 指を自分側に向けて手を床について四つん這いになる
  2. 手とひざの間隔は、手1つぶんくらいの狭さ
  3. 手を床から離さず、徐々に正座していくと腕をストレッチできる

前腕のストレッチ(掌側)

スポーツ前の準備体操でよく見かけるストレッチ方法です。

手のひらと、前腕の手のひら側をストレッチできます。

  1. 片腕を前に突き出し、手のひらを前に向ける(指を上に向ける)
  2. もう片方の手で、指先を自分側に引っ張る

前腕のストレッチ(手の甲側)

手の甲と、前腕の手の甲側をストレッチできます。

  1. 手の甲を前に向ける(指を下に向ける)
  2. もう片方の手で、手の甲を自分側に引っ張る
  • この記事を書いた人

ささぉ

ダイエット成功歴①半年で17kg②3ヶ月で10kg③1か月半で7kg(④1ヶ月で4kg、ほか多数。2023年でロカボ歴15年目。40代。太りやすい体質。痩せとリバウンドを繰り返し、体脂肪率は12%±1で落ち着きました。

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