骨盤低筋群データ【位置と働き】
骨盤底筋群は、骨盤の下部に位置する筋肉・靭帯の総称です。
底が抜けたお椀の形をしている骨盤の、底の穴をふさぐように複数の小さな筋肉が密集しています。
骨盤底筋群のはたらきは、ざっくりと2つに分けられます。
- 内蔵を支える
- 腹圧を高める
骨盤底筋群は、ぼうこうや子宮などの下腹部にある臓器を支える土台。
胃・腸など体幹部の臓器が下に落ちてこないのも、土台となって支えているからなんです。
また、肋骨がない胴体部分は、お腹の腹横筋(ふくおうきん)、横隔膜、骨盤底筋群で囲んで腹圧を調整して体幹を安定させています。
なので、骨盤底筋群はキレイな立ち姿勢をキープする役割があるし、腹圧が高くなる(お腹をキュッと引っ込める)とぽっこりお腹がなくなるなど「女性のキレイ」に注目の筋肉なんです。
骨盤は、お椀型とはいえ底が抜けた輪っかの形だから歪みやすいんですが、骨盤底筋群がキュッと引き締まっていると、骨盤が緩みにくい&歪みにくくなって、ダイエットにもいいんです。
骨盤底筋群を鍛えよう♪美的トレーニング
骨盤底筋群は、体幹部の筋肉なので、体幹トレーニングが効果的。
中でも、お尻周りの筋肉をキュッと引き締める体幹トレーニングを行いましょう。
オススメは、バックブリッジ(ヒップリフト・バックプランク)といわれる筋トレです。
- 床に仰向けになって、両ひざを立てる
- 肩から膝まで一直線になるように、お尻と背中を浮かして20~30秒キープ
たったこれだけの簡単トレーニング。
ヨガでいう「橋のポーズ(セツ・バンダ・アサーナ)」に近いですが、橋のポーズのように、膝から肩までカーブを描くように浮かせることはありません。
やるのはどちらでもOKですが、フォームが簡単(楽)でカラダが一直線になるから体幹を強化しやすいバックブリッジをオススメします。
ほかにも、ピラティスのショルダーブリッジもいいですよ。
- 床に仰向けになって、両ひざを立てる
- お尻→腰→肩の順に床から離す
- 肩→腰→お尻の順に床につける
これを、20回ほどやりましょう。
バックブリッジとの違いは、動きがあるかないかです。
バックブリッジは、動きがない代わりに腹圧のキープが必要なので、骨盤底筋群などにずっと一定の力をかけつづけられます。
ショルダーブリッジは動きがあるので、骨盤ウォーキングのように骨盤底筋群にしなやかさが生まれます。
ほかには、スクワットが効くともいわれていますが、脚がパンパンになってしまうから、長い時間動ける骨盤ウォーキングの方がいいでしょう。
お尻や会陰(えいん)を締める動きも良いですね。
座りながらでもできますが、骨盤が立った状態でやるのがコツなので、立ち姿勢の方が効果的でしょうね。
尿漏れや排便との関係
骨盤底筋群を鍛えると、尿漏れ(腹圧性尿失禁)を防いだり、腸の位置が正しくなって排便しやすくなるメリットもあるんです。
これは骨盤底筋群という尿道括約筋を含む骨盤底の筋肉が緩むために起こり、加齢や出産を契機に出現したりします。
腹圧性尿失禁は、重いものを持ったりくしゃみで、急にお腹に圧力がかかってチョッと尿が漏れるもの。
産後ダイエットにもちょうどいいので、出産後はバックブリッジなどで骨盤底筋群トレーニング(エクササイズ)しましょうね。