サイドベントは、脇腹の筋肉(腹斜筋)を鍛えるトレーニングだ。
男性なら引き締まった脇腹に、女性なら低負荷で脂肪を燃やせば、筋肥大を防ぎながらウエストがくびれるぞ。
ダンベルやチューブが必要だが、動きは単純、負荷の調整は簡単だから、初心者でも気軽に取り組めるんだ。
サイドベントは、大きく分けて4つある。
- ダンベルサイドベント
- チューブサイドベント
- プレートサイドベント
- ベンチサイドベント
ここでは、一番メジャーなダンベルサイドベントを図解で紹介していくぞ。
ダンベルのやり方を覚えておけば、フォームが同じなチューブとプレート(バーベルのプレートを持つ)もできるからだ。
ダンベルの代わりに水を入れたペットボトルで代用できるし、片手で持てる重りなら何でもOKなので、その気になれば今からでもスタートできるぞ。
筋肥大させたい男性と、細マッチョや女性のくびれ作りとでは違ってくるダンベルの重さや回数もまとめておいたから、ご覧いただきたい。
メインターゲット筋肉 | 腹斜筋 |
レベル | 初級者~上級者 |
目的・効果 | 脇腹痩せ、くびれづくり |
スーパーに買い物袋を片手に持って運ぶのも、実はサイドベントに近いものがあるから、知らずのうちに脇腹を鍛えてるんだ。
※ベント=bent=屈曲の意だから、サイドベントではないが、重りを持って垂直に立とうとする動きはサイドベントそのもの。
さて、余談はここまでにして、サイドベントのやり方をみていこう。
【図解】サイドベントのやり方
1:セットポジションを作る
足を肩幅に開いて真っすぐ立ち、ダンベルを片手に持って、もう片方の手を頭のあたりに添えよう。
ダンベルを持った側に向かって、みぞおちから体を曲げていく。
ここ、とっても大事だ!
ポイントは上半身の向き。
前に傾いても、後ろに反っても、左右どちらかを向いてもダメ。
上半身の向きはOKでも、腰から曲げてもダメ。
大事だから、もう一度言うぞ。
みぞおちから体を曲げていくんだ!
2:体を起こす
息を吸いながら、曲げた体を起こしていこう。
このときに大事なのは、
- 脇を閉じて(締めて)ダンベルを体から離さない
- 腕に力を入れない
- 体を前や後ろに傾けない
- みぞおちから曲げる(腰から曲げると腹斜筋に効かない)
- 足を床から離さない
の5つだ。
サイドベントは、上体でダンベルを持ち上げることで腹斜筋に負荷を与えるんだが、ダンベルが体から離れると持ち上げる距離が短くなって効きが悪くなる。
脇を締めると、ダンベルが体に密着するし、体が左右を向きにくくなったり腕の力で持ち上げることが無くなり、正しいフォームでやりやすくなるんだ。
とにかく、体(胸)の向きは常に正面を向くような意識を持つべきで、みぞおちから上だけを動かす意識を持つと失敗しにくっくなる。
上半身のフォームが正しくても、片方の足に全重心をかけて反対側の足が浮くと、バランスが崩れてカラダを曲げにくくなるので間違ったフォームだ。
イメージとしては、みぞおちから上だけが、やじろべえのように左右に大きく揺れる感じと思ってもらうと分かりやすいかな?
ダンベルを持たない手の方まで体を曲げるのが理想なら、筋力的にキツいなら垂直に立つだけでも十分だ。
MAXまで起こしたら(体を反対に曲げたら)、息を吐きながらゆっくりとセットポジションに戻していこう。
サイドベントの回数~ダンベルの重さも添えて
サイドベントは、他の筋トレよりもセット内の回数は多く、1セット15~20回を目標にするといいだろう。
本来、筋肥大させたいなら8~12回を3セットで限界を迎える(オールアウトする)のがベストだが、サイドベントはダンベルが重くてもひょいひょい出来てしまう。
アームカールや肩のレイズ系種目で10kgがギリギリだとしても、サイドベントは20kgでもクリアしてしまうだろう。
だからといって、重いダンベルを用意すると脇腹よりも先に腕(前腕)がリタイアしてしまうので、リストストラップやパワーグリップが必要になってくる。
なので、サイドベントは1セットの回数がほかの種目よりも多くなるんだ。
細マッチョや女性のくびれ作りなら、筋肉を肥大させるよりも脂肪を落として引き締めるべき。
軽い負荷で回数を重ねた方がシェイプアップに良いから、30~50回を目安にしよう。
ダンベルの重さはどのくらいがいいの?
ダンベルは、軽すぎてもダメだし重すぎてもダメだ。
トレーニングを始めたばっかりなら、男性は5kg、女性は2kgを目安にするといいだろう。
ダンベルサイドベントは、慣れるスピードが結構早いので、すぐに重いダンベルを使いたくなるだろうから、重さを変えられるダンベルを用意しておくといいぞ。
将来的には、男性なら20kgを目指したい。ウエストのシェイプアップやくびれが目的の女性なら、2~5kgぐらいにしておこう。
横腹引き締め目的なら、ダンベルが重くなると腹斜筋が育ってウエストが太くなって逆効果だから、注意してくれ!
腹斜筋に効かないときのチェックポイント
サイドベントが効かない・効きにくいときは、総じて失敗フォームでやっていることが多いぞ。
- 体が前傾してるか後ろに反ってる
- 腰から折れてる
- 腕で持ち上げてる
サイドベントは上体のフォーム命。
一度、ダンベルを持たず鏡の前に立って、前から横から自分のフォームを確認してからダンベルを持とう。
それでも効きが悪いと感じたら、ダンベルが重すぎて腕で持ち上げている可能性を疑って、軽いダンベルに持ち替えてみると解決することもあるぞ。
それともう一つ、頭に沿えている手を脇腹に置いて腹斜筋に意識を集中させるのも有効だ。
ターゲット筋肉に手を置く方法は、筋トレでは当たり前のテクニックなので試してみよう。
サイドベントの負荷を上げよう【おすすめは二刀流】
サイドベントは、ダンベルやプレートを重くしたり、硬いチューブにする・チューブを短く持つことで負荷を簡単に上げられる。
他にも、最大級の負荷をかけられるベンチサイドベントもあるが、ローマンチェアー(ローマンベンチ)という器具が必要なのでハードルが高い。
そこで、両手にダンベルを持つ二刀流サイドベントを紹介したい。
【図解】二刀流サイドベントのやり方
1:セットポジションを作る
2:体を起こして反対側に曲げる
ご覧のとおり、両手にダンベルを持つこと以外は、普通のサイドベントと何ら変わりがない。
同じ重さのダンベルが2個必要になるけれども、かなり効きが良くなるので、もしお持ちならばゼヒやってみてくれ!
【コラム】ファーマーズウォーク
サイドベントのように立って腹斜筋を鍛えられる筋トレに、ファーマーズウォークってのがあるんだ。
これは、片手にめちゃ重いダンベルを持って歩くだけで、ツワモノは片手でバーベルを持ちやがるぞ。
カラダが重い方に傾くので、真っすぐしようとして腹斜筋でバランスを取るから鍛えられます。
牧場でミルクを運んでいる農夫のイメージからこの名前がついたそうなんですが、重ければダンベルじゃなくてもミルクじゃなくてもOK。
このページの冒頭で紹介した買い物袋の片手持ちは、まさにファーマーズウォーク(の低負荷バージョン)だよな。
ひとまず、水満タンのポリタンクでやってみてはいかがだろうか?