※烏口腕筋は、肩から伸びて上腕で止まるインナーマッスルです。名前に「腕筋」とありますが、肩関節屈曲筋群の1つなので当サイトでは肩の筋肉として紹介しています。
烏口腕筋の役目・役割
烏口腕筋(うこうわんきん)は、肩甲骨から上腕骨の中央部まで伸びている小さな筋肉です。
肩の関節を水平に内転する際に大きな役割を果たしますが、その他の動きでは、上腕二頭筋など大きな筋肉のアシスタント的な役割を果たします。
インナーマッスルなので、どの動きをすればこの筋肉にどのぐらいの負荷がかかるのかは把握しにくいのですが、腕の内転を助ける働きを持つ筋肉なので、この部分を鍛えるためには腕を肩から大きく内転するのが効果的です。
烏口腕筋の主な働き
烏口腕筋は、腕を大きく水平に動かす動作をする時に作用します。
スポーツだと、野球でバッドをスイングした時や、テニスでラケットをスイングする時、また砲丸投げややり投げなどの動きでは、烏口腕筋が大きく貢献してくれます。
日常生活においては、体の前で腕を交差させるとか、体の前でものを持ち上げる時などに使う筋肉ですね。
烏口腕筋を鍛える際には、この部分だけをピンポイントで鍛えることはできませんが、上腕筋や上腕二頭筋を鍛えることによって烏口腕筋も鍛えることができます。
上腕部分の筋肉をバランスよく鍛えると、肩から肘にかけての腕が大きく引き締まって見えますし、モノを持ち上げたり、腕を使うスポーツなどではスタミナがつき、より大きな負荷にも耐えられるパワーを手に入れることができます。
一方、烏口腕筋が弱くなるということは、上腕部分全体の筋肉が低下しているということとなります。
そうすると、モノを持つ時に重たいものを持ち上げることが難しくなったり、肩から腕にかけてすぐに疲れやすくなってしまいます。
見た目も筋肉低下によって上腕全体が細くなってしまうため、カッコ良い上腕からは遠ざかってしまうでしょう。
また、烏口腕筋が弱ってしまうと、この筋肉がサポートしている筋腹中央部分の筋皮神経が負荷を受け、痛みを感じることもあります。
上腕の内側を指で押すと痛みを感じる場合には、神経が圧迫されている可能性が高いので、すぐに病院で診察を受けるようにしてください。
烏口腕筋のトレーニング法
烏口腕筋のトレーニング方法ですが、烏口腕筋だけを鍛えることはできないので、基本的には上腕二頭筋をはじめとする上腕のトレーニングをバランスよく行うのがおススメです。
ボウリングで球を後ろに振り上げる時にも烏口腕筋がよく使われるので、こうしたスポーツを娯楽や趣味の一つとして頻繁に行う方法も効果的です。
筋トレで烏口腕筋を鍛えたい場合には、肩の関節を水平に内転させるバーベル・ベンチプレスが理想的です。