筋トレダイエットは痩せない?体脂肪を削るやり方を伝授
筋トレダイエットが市民権を得た一方で、「筋トレは痩せない」との愚痴も聞こえてくる。
これまでに流行ったいろんなダイエット法のチャレンジャーのうち、一定数(というか多数)は失敗に終わっているが筋トレダイエットもそうなのか?
いや、そうではない。
まず、筋トレでダイエットはできると断言しておこう。
ライザップや24/7ワークアウトなど有名パーソナルジムでダイエットに成功してる人が続出してる事実が、筋トレダイエットの有効性を立証している!
それを、自力でやろうと思ったら、2つのコツ(筋トレ強度・食事)ができていないとダメ。
自宅筋トレで確実に痩せるための千恵を、ここでは伝授しよう。
筋トレダイエットは消費カロリーのアップがキモ!
まず覚えておいて欲しいのは、筋トレでダイエットはできるけれども、短期間では痩せにくいということ。
見た目が変わり始めるのは、標準の体脂肪率(男性15%、女性20%)で1週間と短いが、軽度肥満(男性20%、女性30%)だと1ヶ月くらいはかかります。
実は、筋トレの消費カロリーって、私たちが思っているよりもずっと少ないんです。
なんと、筋トレマシンを使ったトレーニングがジョギングと同じで、自重(マシンやダンベルを使わない筋トレ)なら早歩きとさほど変わりません!
ウォーキングなら1時間でも歩けちゃいますが、筋トレなら15~30分ぐらいでへばっちゃいますよね。
そのうえ、消費カロリーもそんな多くないから「筋トレは痩せない」と言われるし、すぐに諦めがち。
そこで、朗報だ!
自重筋トレを、HIIT(高強度インターバルトレーニング)化すれば、脂肪の燃焼速度がグングン高まって、筋トレダイエットが成功しやすくなるんだ!
筋トレをHIIT化するとダイエットがはかどる!
HIITとは、有酸素運動と無酸素運動をミックスしたトレーニング。
ちょっと意味が分かりにくいかもしれないが、心拍数がドッドッドッドッと速くて息が切れる運動(1分に満たない)とちょっとの休憩(10秒)を繰り返すだけと覚えてもらえれば、ほぼ間違いはない。
HIITのカロリー消費量は、有酸素運動の2倍!
ランニング30分と自重筋トレ15分が同じカロリー消費量ってすごいですよね。
消費カロリー計算(体重60kg)
ランニング30分
1.05×8.0METs×60×0.5(30分)=252kcal
自重筋トレ30分
1.05×3.8METs×60×0.5(30分)×2(2倍消費)=239kcal
筋トレだと筋肉もつくから、基礎代謝がアップして痩せやすい体質ゲットできるし、筋トレ終わってからも、勝手にカロリーが使われる「アフターバーン効果」もデカいメリット。
なので、筋トレのHIIT化こそ筋トレダイエットin自宅の最強のやり方だと、私は思っていますっ!
詳しくは、こちらのページをどうぞ!
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実録!HIITトレーニングの効果※1週間で1kgダイエット私の運動メニュー
いきなりですが、HIITトレーニング(高強度インターバルトレーニング)はマジ痩せます。 はい、私の効果。どん! これ、2018年6月26日から7月2日までの7日間、HIITトレーニングをした結果です。 ...
筋トレダイエットメニュー【男性・女性兼用】自宅向け自重トレ
筋トレでダイエットするなら、カロリーをたくさん使う大きい筋肉を動かすのが鉄則!
大きい筋肉をターゲットにした筋トレ種目を20秒間全力でやり、10秒休んだら次の種目に移る。
これを8回で1セットとして、2~3セットやろう。
1セットは、2種目×4、または4種目×2とする。
1セットで1部位を集中して追い込み、2・3セットと移るたびに別の部位をやるのがコツ。
1セットごとに違う筋肉を使うから、長めにトレーニングできるし、全身くまなく鍛えることができるんだ。
では、具体的な筋トレメニューを紹介します!
お腹の筋トレダイエットメニュー
上半身、特にお腹がほっそりしていれば痩せてみえるので、欠かさずやりたい。
お腹の正面の筋肉は面積が大きいので、上下に分けて種目を変えて鍛えるのが一般的です。
お腹の筋肉は、面積のわりに体積が小さく疲れやすいから4種目×2回のパターンで、脇腹トレも入れて分散しつつまんべんなく鍛えよう。
脚・尻(下半身)の筋トレダイエットメニュー
下半身には、人体の2/3もの筋肉が集まっていてカロリー消費がはかどるので、筋トレダイエットにはゼッタイ外せない部位。
特に、女性は下半身に脂肪が付きやすい(脂肪を取り込むレセプターが男性の6倍ある)ので、中心とした筋トレでダイエットに挑もう!
スクワットを、足を肩幅の1.5倍以上広げたワイドスクワットに変えると、内ももとお尻に効いて脚痩せ効果がアップします。フロントランジをサイドランジに変えても同じです。
腕・胸・肩の筋トレダイエットメニュー
肩の筋肉(三角筋)は、意外にも人体では最大クラスの大きさがあるのでカロリーの消費が期待できるけれども、自重では鍛えにくい部位なので、ダンベルを使うレイズ系3種目でエネルギーを燃やそう。
腕立て伏せ1種目だけでは、胸と二の腕に効かないかもしれない。
そんなときは、手を肩幅に広げた腕立て伏せ(ナロースタンスプッシュアップ)を追加するといい。
腕立て→腕立て→レイズ→レイズ→レイズとまとめて鍛えてしまおう。
背中の筋トレダイエットメニュー
背中の筋肉を自重で鍛えるのはとっても難しいので、最低限ダンベルを使いたいのが本音。
もし自重でやるならタオルローイングとダイアゴナルだが、ダイアゴナルは動きのないアイソメトリックトレーニングだから心拍数を上げにくくカロリー消費には向かない。
しかし、自重で背中をやるなら必須ともいえるメニューだ。
楽な自重筋トレは脂肪が燃えない【カロリーを使うコツ】
心臓の鼓動が速く、息が切れるくらいじゃないとカロリー消費量はウォーキングと同程度。
最初のうちはヒーヒーいってても、1週間すればきっとラクラクできるようになるはず。
そんなときは、セットの最初に全身運動、例えば、ハーキーやバーピーのどちらか1種目を入れると効果が激変するのでオススメ!
ラクな種目でも、息が切れた状態でやるとカロリーが使える。
HIIT筋トレと普通の筋トレとの違い
これまで紹介した筋トレは、あくまでも自重の筋トレでカロリーを最大限に使うやり方であり、まだ一般的ではありません。
じわじわっと動いていく普通の筋トレは、心拍数があまり上がらないのでカロリー消費には向かないけど、筋肉に刺激を与える時間が長くなるので、筋肥大(ムキムキになる)にうってつけ。
一方、カロリー消費する筋トレは、脂肪を落としつつ筋肉もある程度鍛えられるので、引き締まった体を作るためのトレーニングです。
どちらの筋トレも成長ホルモンがたくさん出るんだから、カロリー消費が多い方がダイエットに適してるといえますよね。
【女性向け】筋トレで部分痩せ&体が太くなる?の真実
痩せたい部位といえば、二の腕・ウエスト・お尻・脚。
「気になるところの脂肪をピンポイントで落としたい!」のが本音ですよね?
そんな願望を打ち砕くかのように、運動で必要なエネルギーは全身で賄うので、運動で部分痩せできないのが通説。
一方で、効率の良いエネルギー供給メカニズムが人体に備わっているため、動かしてる筋肉の近くほど脂肪が多く燃えるとされてるんですよ。
実際に、動かしている周辺には脂肪が付きにくいことは経験則で知られているから、あながちウソではなさそう。
話は変わって、「筋トレしたらカラダが太くなるよね?」と筋トレを控える女性って多いんだけど、ホルモンの関係で女性に筋肉が付きにくいってことはご存じですか?
女性は、筋肉をつける男性ホルモンが少ないので、ハードな筋トレでもムキムキになりにくいんですよ。
まあ、筋肉は少し太くなるけど脂肪が減るので、体重キープorダウンさせながらボディラインを細くできちゃう。
それどころか、筋肉はカロリーを使うので痩せ体質になるんだよね。脂肪1キロつけるより、筋肉1キロつけよう!
筋トレダイエットを成功させる食事
どんなに筋トレを頑張っても、NGな食生活を送っていてはダイエットはうまく行きません。
痩せるなら、タンパク質を増やして脂質を減らし、炭水化物で調整して今より摂取カロリー量を減らすのが鉄板!
現代人は、脂質と炭水化物を摂り過ぎているから、一度、食生活を見直すといかにダイエットに不向きな食事をしているか一目瞭然ですよ。
食事の基本は高たんぱく低脂肪。炭水化物は少し減らす!
カロリーは、人間が生きるために必要なエネルギー。
摂取カロリーが少ないと、手っ取り早く、筋肉を分解してエネルギーを作ります。
「カロリー減らして体重落ちたっ♪」って喜んでいるけど、それ、筋肉が落ちてるだけですよ~!
脂肪はそのままなので、体脂肪率が上がって逆に太ってますからね!(事実上のダイエット失敗)
糖質制限ダイエットが人気だけど、糖質は人間の活動エネルギーなのでカットしたら筋トレできませんし、タンパク質と筋肉の合成をサポートするので、完全オフはNGです!
削ぎ落とすべきは筋肉じゃなくて「脂肪」。
高たんぱく低脂肪で、エネルギー不足にならないように炭水化物でカロリー調整するのが筋トレダイエットの常識です。
筋トレダイエット、食べていいもの悪いもの。プロテインの必要性
高たんぱく低脂肪な食事に取り組むとき、知っておかなくちゃいけないのが食べていいもの悪いもの。
知らずのうちに摂っているのが脂質(脂肪)。
計算して食べないと、いとも簡単に20%をオーバーするどころか、国が定めた摂取目安の上限である30%もゆうゆうと超えてしまいます。
そこで、食材を管理するワケですが、そのとき、「肉」「魚」「卵・大豆製品」「乳製品」「炭水化物」「野菜・海藻類」の6つに分類すると食事管理がしやすくなります。
肉
鶏ササミ、鶏むね(皮を取り除いて)、牛豚の赤身肉(ヒレなど)は、高たんぱく低脂肪の代表格なので積極的に食べましょう。
ただし、揚げ物にするときは衣を外します(できれば揚げ物は控えたい)。
魚
魚(白身魚・赤身魚)は、高たんぱく低脂肪なのでどんどん食べてOK!
ただし、脂が乗った部位(トロ・ハラミ)は脂質が多いので控えてくださいね。
青魚(サバ・サンマ・イワシ・ブリなど)は脂質が多いけど、人体に不可欠な不飽和脂肪酸がたっぷりなので、定期的に食べるべし!
卵・大豆食品
タンパク質が豊富ですが、脂質も多めなので毎食食べてると脂肪の摂取量が多くなるので要注意。
1日にどちらか1つと決めておくと脂質を抑えられますが、栄養豊富なので判断が難しいところです。
乳製品
牛乳・ヨーグルト・チーズが代表格。栄養もたっぷりだし乳酸菌も摂れるので、健康面を考えて1日にどれか1つは摂りたいけど、脂質も多いのが落とし穴。
1食で卵or大豆食品と一緒に摂ると、脂質の量が1食の上限近くになって筋トレダイエットにそぐわないので、賢く脂肪ゼロヨーグルトを食べよう。
※筋肥大してカラダをデカくするなら好都合です。
炭水化物
普段から食べ慣れている炭水化物類(白米・パン・うどん・ラーメン)は、すべてNGが基本!
なぜなら、カロリーが高いし、血糖値が上がって脂肪を貯め込むインスリンがたくさん分泌されるから。
とはいえ、全部カットするのはカラダに良くないので、(いつもの半分とか)量を減らして食べよう。
小麦でできたもの(うどん・ラーメン・パン)よりごはん。
消化がゆっくりで腹持ちが良いうえに、GI値が小麦よりほんの少し低く、栄養バランスも良い。
茶色い食材(玄米、全粒粉パン、蕎麦、全粒粉パスタ)はGI値が低いのでダイエット向け炭水化物。
特に、パスタはいろんな食材との相性も良く栄養バランスも改善されるので、ダイエット中の炭水化物はパスタ一択でもいいかも。
野菜
野菜もカロリー(炭水化物)が含まれてるけど、微量なので気にしなくてOK。
食事管理を突き詰めてしまうと栄養が偏りがちになるので、特に緑黄色野菜はしっかり食べよう。
オススメのブロッコリーとアスパラガスは栄養豊富で、タンパク質量は野菜の中でもトップクラス!
ボディビルダーも好んで食べるほど。
根菜類(ごぼう、いも)はカロリーが高く、中でも芋類は量が食べられるので、野菜ではなく炭水化物として考えよう。
【コラム】プロテインの必要性
プロテインは、補助食品でしかありません。タンパク質が不足してるなら飲んだ方がいいけど、食事がしっかりしてるならいりません。
【必須】PFCバランスのチェック
PFCバランスとは、カロリー供給源として、タンパク質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)の摂取割合を示す指標です。
筋トレでダイエットしていくなら、カロリーベースでタンパク質20~25%、脂質20%、炭水化物60~55%が現実的。
1日2,000kcalなら、
- タンパク質400~500kcal(100~125g)
- 脂質400kcal(44.4g)
- 炭水化物1,200~1,100kcal(300~275g)
が1日に摂取できる目標値になります(タンパク質は下限、脂質は上限、炭水化物は調整役)。
もう少し詳しくいうと、タンパク質を体重×2g以上、脂質は総摂取カロリーの20%以内、残りを炭水化物という形となります。
こちらでPFCバランスを詳しくまとめたので、食生活を自己評価してダイエットの参考にしてみてください。
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PFCバランスについて P=protain(プロテイン)=タンパク質 F=fat(ファット)=脂質 C=carbohydrate(カーボハイドレート)=炭水化物 PFCバランスは、1日のエネルギーを上 ...
巷に流れてる筋トレダイエットは、筋トレと一緒に食事にも気を使って、脂肪を貯め込まない・筋肉を減らさないための栄養バランスにすることで、短期間での減量を実現しています。
【コラム】ナッツで痩せ促進!
アメリカで行われた実験に、ナッツを食べたor食べないグループでどっちが痩せたかというものがあります。結果は、脂質が多いのにナッツ食べた方が痩せました。健康的に痩せるには、質の良い脂質も必要なんですね。