レッグレイズは、腹筋の筋トレでもあり下腹解消エクササイズとしても知られていて、「腹筋を割りたい」「お腹に縦線を入れたい」「ぽっこりお腹をへこましたい」ときに取り組むトレーニングだ。
動きも単純だから、初心者でも手始めにチャレンジしやすいのだが、腰を痛めやすかったり正しいやり方でできないという問題も絶えないので、安全にお腹に効かせられるやり方を紹介していこう。
メインターゲット筋肉 | 腹直筋(下部)、腸腰筋 |
サブターゲット筋肉 | 大腿直筋 |
レベル | 初級者~上級者 |
目的・効果 | お腹を絞る、下腹ぽっこり解消 |
レッグレイズはお腹の筋トレ&エクササイズとして有名だが、股関節の曲げ伸ばしをするので腸腰筋(股関節のインナーマッスル)にも刺激を与えられるんだ。
脚の上げ下げもするので、太ももの筋肉の一つである大腿直筋も、少しながら一緒に鍛えることができるぞ。
では、レッグレイズのやり方を見ていこう!
【図解】レッグレイズのやり方
レッグレイズのやり方を、ポイントをかいつまみながら、図解で見やすく分かりやすく紹介するぞ。
1:セットポジションを作る
トレーニングマットに仰向けに寝て、腕を伸ばしてお尻あたりの床に手をついて、ヒザは軽く曲げてから(←大事)脚を少し浮かせよう。
硬い床にダイレクトに寝ると、尾骨のあたりが痛くなってきて腰を浮かせた間違ったフォームになることがあるので、マット推奨だ。
柱やソファなどを掴めるものがあるなら、頭の上で掴んであげると体を固定しやすくなって腹筋に効かせやすくなる(個人差アリ)ので、試してみるといいだろう。
2:脚を上げる
息を吐きながらゆっくりと、脚を45度~90度(垂直)あたりまで上げて1秒静止。
注意点は2つだ。
反動をつけて脚を上げると腹筋への効果は薄れてしまうことと、90度(垂直)まで上げるとお腹の負荷が抜けてトレーニング効果が減るから注意しよう。
3:元に戻す
息を吐きながら脚をゆっくりと下ろし、床につかないところ(セットポジション)で止めて1秒静止。
これを1回として、10回1セットを3セットやろう。
レッグレイズで腰が浮く&腰がそるときの修正点
レッグレイズで腰が浮いたり反ったりするのは、カラダの使い方が少しばかり間違っているからなんだ。 お腹よりも先に腰に疲れや違和感を感じ始めたら、腰を痛めやすいフォームでやっている証拠だぞ。
レッグレイズは、フォームが崩れると腰を痛めやすい種目で、ヘタしたら腰痛になってしまうかもしれない。正しいカラダの使い方とフォームで、腰へのダメージを防ぎながらお腹にビシバシ効かそう。
修正すべきポイントは、
- お腹に力を入れる
- ヒザを少し曲げる
- 手や腕で床を押さない
の3つだ!
お腹に力を入れて背中を反らさない
レッグレイズで背中が反ると、腰が浮いてしまう。腹筋に負荷をかけるには、お腹を曲げなければならないが、背中が反るとお腹を曲げることができずトレーニング効果はほとんど得られない。
それどころか、 背中が反ると腰も反って、脚を上げたとき腰1点に力が集中するため、腰を痛めるぞ。
背中が反るせいで腰が浮く・そるときは、お腹に力を入れてみよう。腰が浮いたり反ったりするのは、お腹に力が入っていないため重い下半身に負けてしまっている証拠だ。
脚を上げ下げするトレーニングだから、脚の力で上げ下げすることを意識してしまうけど、脚力まかせの動きは腰が反りやすい。上半身で下半身を支える意識を持つと、腰が反ったり浮いたりしなくなるんだ。
必ずヒザを少し曲げて腰を床につけやすくする!
ヒザを少し曲げると、腰が浮かなくなる。これが、いちばん簡単な修正点だ。 ヒザを曲げるとお尻が浮いて、床との接点がお尻から腰に移動するから、腰が浮きにくくなるってワケ!
人体の構造上、腰骨よりも背骨・肩甲骨・骨盤が後ろ側にあるので、腰を床につけたままにするのは難しいことなんだ。正確には、腰は床についているんだけれども、お尻や背中の床を押す力が強いので、腰が浮いているような感覚になる。
ちなみに、腹筋力が足りないと、脚の重さに負けて腰が反ってしまう。しかし、ヒザを曲げれば負荷が軽くなって腰が反りにくくなり、腹部全体を使って上げ下げできるので、結果としてお腹への負荷が高まるメリットもあるぞ。
手や腕で床を強く押さない
床に置いた手は、体の支えにもなるので多少なりともチカラを入れることもある。
だが、床についた手と腕で床を「むぎゅっ」と押さえつけると、体がのけぞりやすくなって腰が浮くことがあるんだ。
レッグレイズができないならヒザを曲げよう
筋トレやエクササイズを始めたころは、10回やるのでさえキツく3セットなんてとても無理かもしれない。いや、それどころか「脚が上がらない・・・」とお悩みのこともあるだろう。
そんなときは、膝を大きく曲げると楽になるから試してみよう。このやり方は、「ニーレイズ」とも呼ばれているぞ。
膝は、曲げれば曲げるほどラクになる。
画像ぐらいヒザを曲げると、お腹を縮めなきゃ腹筋に効かせられないから、セットポジションでは、股関節を積極的に曲げてもOK
ここまでヒザを曲げたら、リバースクランチと言った方が正しいかもしれないな。
慣れてきたら、膝を少しづつ伸ばして、スタンダードなレッグレイズに近づけていこう。
レッグレイズのバリエーション【負荷アップ】
ゆっくりレッグレイズを10回1セット×3セットなんて、意外とすぐに到達してしまう。
そんなときは、負荷を高めたバリエーションで一段とお腹に刺激を与えてみよう。
大きく分けて「足でウエイトを挟む」「トレーニングベンチを使う」「ぶら下がる」の3つがあるんだ。
足でウエイトを挟む
両足で重りを挟んでレッグレイズをするバリエーションだ。
挟むものは、ダンベル・バランスボール・アンクルウエイトなどがある。
効果があるのはダンベルだが、落とすと危険だからあまり高く脚を上げない方がいいだろう。水入りペットボトルで代用できる。
バランスボールは、大きくてフォームが崩れやすいし、ボールが床につきやすいから可動域が狭くなるので思ったより効果は得られない。
ボールを挟むなら、バランスボールより小さくて適度な重さもあるメディシンボールがオススメだぞ。
アンクルウエイトは一番安全だしフォームの崩れも起こりにくいが、他のウエイトよりも軽いのがネック。
まずは、2kgからスタートかな?
重いほど効果があがるので、自分のレベルに合わせてチョイスしてみよう。
トレーニングベンチを使う
ベンチでレッグレイズをやるときは、まずベンチに横になり、お尻をベンチの端に、両手はもう片方のベンチの端を掴んでから脚を水平にしたらセットポジションとなる。
この姿勢は、脚が床(ベンチ)と水平なのにもかかわらず、すでにお腹に負荷がかかっている。
しかも、脚が0~90度(垂直は負荷が抜けるからNG)まで動かせて可動域が広いので、腹筋への刺激も強烈なんだ。
安いベンチなら1万円以下で買えるし、他のトレーニングにも使えるので、自宅にスペースがあるなら用意してもいいだろう。
ぶら下がる(ハンギングレッグレイズ)
鉄棒などにぶら下がって、股関節を曲げるのがハンギングレッグレイズ。
脚を上げれば上げるほど効果があり、90度以上曲げても効果があるんだが、ちょっとやそっとでは脚が持ち上がらないので、上級者向けなんだ。
しかも、腕&肩の筋力がないと耐えられなくて落ちてしまうから、全身くまなく鍛えてからチャレンジすべきトレーニングだぞ。
レッグレイズの意外なメリット~脚痩せと歩行強化
レッグレイズをやる理由は人それぞれ。
男性ならシックスパックを作るためにやることが多く、女性なら「お腹(下腹)を細くしたい」「縦線が欲しい」だろうけど、レッグレイズには脚痩せや歩きが良くなるメリットもあるんだ。
脚痩せ
レッグレイズはお腹回りのエクササイズだが、脚を床につけずにずっと上下動させるので、多少なりとも脚のチカラを使っているから、引き締め効果があるぞ。
足でバランスボール(もしくはメディシンボール)を挟めば、内ももで締め付けるチカラが働き太もも痩せにも効果的だから、少しキツくなるがスキマが欲しいなら試してみてはどうだろうか。
歩行強化(足取りがしっかりする)
レッグレイズで一緒に腸腰筋は、歩く(股関節を曲げる・脚を前に出す)ときに必ず使っている筋肉だから、弱るとちょっとした段差でつまづきやすくなるんだ。
レッグレイズができる今のうちから腸腰筋を鍛えて強い足腰にしておけば、年齢を重ねても自分の脚で歩ける。
つまり、アンチエイジング(美的ではなく健康年齢の方)にもなるんだな。
ただし、腸腰筋に刺激を与えられるのは、脚を伸ばしてレッグレイズをやったときだけだから、膝曲げ楽バージョンではムリだぞ。