腹筋ローラーは、軽くて場所もとらないのに自重最強系のトレーニング強度で、ダイエットや腹割りをスピーディーに手助けしてくれる筋トレアイテムです。
一度に腹・腕・肩・背中を鍛えられるので、「早くカラダを引き締めたい」「筋トレする時間がない」という人にこそピッタリ。
腰を痛めない&効果的な正しい使い方をマスターして、短時間で別人のようなカラダを手に入れよう!
腹筋ローラーの効果
「腹筋ローラーは、お腹を割るためのもの?」
いいえ、効果はそれだけじゃないんです。
腹筋をバッキバキに割りたくて腹筋ローラーを始める人が多いけど、あの動きをするには腹筋以外の筋肉も使わなくちゃいけないってことで、上半身の筋肉に広く刺激を与えられるから、肉体改造にうってつけ。
どの筋肉に効くかと言うと・・・
- 腹直筋(お腹正面。いわゆる「腹筋」)
- 腹斜筋(脇腹・横腹)
- 腹横筋(お腹を取り囲むインナーマッスル)
- 上腕三頭筋(二の腕)
- 三角筋(肩)
- 脊柱起立筋(背骨の左右の筋肉)
- 広背筋(背中上部。逆三角形を作る)
つまり、お腹を割るだけじゃなく、逆三角形ボディを作ったり肩幅を広くしたり腕のパワーを強くしたりなど、効果は盛りだくさん。
とっても効率が良いうえ、もちろん、負荷(トレーニング強度)も高いから、メタボなぽっこりお腹だって引っ込みます。
腹筋ローラーの使い方
たったこれだけの動作ですが、やり方は膝コロと立ちコロの2種類あって、気をつけなきゃいけないポイントもたくさんあるから奥が深い!
ここでは、筋トレに慣れていない初心者さんが、腹筋ローラーをやりはじめて肉体美が出来上がってきた中級レベルまでをターゲットにしたやり方を紹介していきます。
【まずはこれから】膝コロ
腹筋ローラーは、膝をつく「膝コロ」と立ってやる「立ちコロ」の2つの方法がありますが、まずはトレーニング強度の低い膝コロからスタートしましょう。
1:セットポジションを作る
床に膝をついてローラーを持ち、四つん這いになります
2:体を伸ばしながら前に倒す
ローラーを転がして息を吐きながら上体を前に倒し、体(顔)が床につく直前で止めます。
息を吸いながら、元の姿勢(セットポジション)に戻ります。
初めてなら3回でもキツイ!【負荷の下げ方】
筋トレ経験が少なかったり長らく運動していないなら、腹筋ローラーを3回やるだけでもかなり筋肉群がビキビキするでしょう。
それどころか、倒したカラダをセットポジションに戻せずそのまま倒れ込んでしまうこともあります。
そこで、強度を低くする2種類のやり方を紹介します。
- 起き上がらずそのまま倒れ込む
- ストッパーとなる壁に向かって倒す
この方法は膝コロ立ちコロ共通なので、覚えておくと後々強度を上げた時でも必ず役立ちます!
そのまま倒れ込んでも筋トレ効果はある!
筋肉に力を入れながら体を倒していくので、そのまま倒れ込んでもトレーニング効果はあります。
一方通告なので、もちろん効果はかなり下がりますが、筋肉の下地作りになるので、続けていくうちに起き上がれるようになりますよ。
できれば、床と顔が近くなったとき、3秒ほど動かずに姿勢をキープしてからペタンと倒れ込んでいくとトレーニング効果が上がります。
ストッパーとなる壁に向かって倒す
腹筋ローラーは転がり続けるので、前(下)に倒れようとする力が常に働くから、起き上がるのにかなりパワーを使います。
そこで、壁をストッパー代わりにすると倒れる力に耐えなくてよくなるので、起き上がりやすくなります。
床ギリギリまで倒れ込まないので、腰を痛めにくくなるメリットもあります。
筋力がアップするにつれて、ストッパー(壁)までの距離を伸ばしていきましょう。
正しいフォーム【効果アップ&ケガ防止】膝コロ立ちコロ共通
腹筋ローラーは、腰への負担がハンパないトレーニングなので、「腰のケガ防止」とのために正しいフォームを身に着けましょう!
乱れたフォームは「効果がない」と感じる原因にもなるんです。
ポイントは、3つ。
- 背中を丸める
- 目線は下(ヘソを見る)
- 手・腕・肩をリラックス
腰が反ると、体重が腰1点に集中するので痛めやすくなるので、背中を軽く丸める意識を持ちます。
へそを見るのも、腰が反らないようにするためです。
丸めるとクランチと同じく腹直筋上部に刺激が入る反面、下部への刺激は薄くなるので下腹に効きにくいのがデメリット。
実をいうと、背中をピンと伸ばすとフロントブリッジ状態になって腹直筋下部(下腹)にも効果が生まれますが、まずは腰を守るやり方を身につけましょう。
さて、体幹部のフォームが良くなっても、手・腕・肩が力んだらお腹に効きません。
「腹筋ローラーは効果がない」という人もいますが、大半は腕の筋肉を中心にローラーを動かしている、いわゆるフォームの崩れです。
確かに、肩~手の力を使いますが、あくまでも主役は体幹の筋肉。
腕の力でローラーを動かすと腹筋は脇役になって効果を感じにくくなるから、肩→腕→手はリラックスが原則です。
回数や頻度~休息もトレーニング
腹筋ローラー、たくさんやった方が効果ありそうだけど、実はそうとも言い切れません。
筋肥大を目指すなら1セット8~12回×3セット、細く引き締まったカラダを作るなら1セット20回×3セットが目安です。
回数は、ローラーを転がすスピードで変えられます。
ゆっくりだと負荷が高くなって回数は少なくなり、早いと回数が多くなるので、目的に応じて調整してください。
ただし、最初のうちは筋力が追い付かないので、目標の回数に届かなくても限界が来たならそこでトレーニングは終了です。
腹筋ローラーの頻度
腹筋ローラーをやったら、筋肉の回復期間である24~48時間の休息をとるのが原則です。
回復したかどうかは、筋肉痛の有無で確認し、全体の筋肉痛がおさまった日にトレーニングするようにすれば失敗はありません。
回復が早い部位があるなら、そこだけ別メニューで筋トレするのもアリです。
立ちコロにチャレンジ【高負荷で一気に鍛える】
「膝コロ」が簡単にできるようになったら、あなたの筋力は中級者レベルなので「立ちコロ」にチャレンジしましょう。
1:セットポジションを作る
立って両手で腹筋ローラーを持ち、膝を少し曲げ、前かがみでローラーを床につけます。
「ほぼ立位体前屈」の姿勢です。
2:体を伸ばしながら前に倒す
膝コロと同じく、息を吐きながら上体を前に倒し、体(顔)が床につく直前で止めます。
このとき、床についているのは腹筋ローラーとつま先だけ。
息を吸いながら元の姿勢(セットポジション)に戻ります。
立ちコロは大殿筋や大腿四頭筋にも刺激がいくし、腹筋への負荷は膝コロの5倍以上といわれているので、さらに肉体を磨き上げることができます!
半立ちコロ【膝コロ→立ちコロ移行に超絶役立つ!】
膝コロがカンタンだからといって、いきなり立ちコロができるワケではありません(私がそうでした)から、半立ちコロのやり方を紹介します。
1:セットポジションを作る
立ちコロのセットポジションを作ります。
2:体を伸ばしながら前に倒す
立ちコロのように倒れていきますが、倒れながら膝をついて膝コロの姿勢を作ります。
そのまま、限界まで倒したら膝コロの姿勢に戻ってから立ちコロのセットポジションに戻ります。
負荷レベルは、膝コロ1で立ちコロ2だとしたら、半立ちコロは1.3ぐらいです(個人の感想)。
【コラム】負荷がやばい!マニアックな立ちコロ
立ちコロもできるようになったら腹筋ローラー上級者ですが、さらにその上の超上級者は片足立ちコロなるものをこなします。
さらには、片手立ちコロなるものもあり、筋肉への欲求はとどまることを知りません!(ローラーが2輪・3輪のものを使います)
腹筋ローラーの選び方
腹筋ローラーを選ぶときは、ローラーの数(と形状)と材質を必ずチェックしましょう(※丸くて回る部分を正確にはホイールと呼びますが、ここでは、分かりやすくローラーとしています。)。
ちなみに、どれを選んでもお値段は1,000~3,000円と比較的手ごろです。
ローラーの数
腹筋ローラーは、1輪(ローラーが1つのもの)が多いですが、2つ3つと複数のローラーのものもあります。
ローラーの数が増えると安定するので、正しいフォームでやりやすくなり、1つだと不安定で左右にグラつきやすいので、耐えようとして筋トレ効果が上がります。
1ローラーの中でも、接地面を平べったくして安定感のあるものや、山なりになっていて動かしやすいものがあります。
ショップを見ると、2ローラータイプが多いですね。
ローラーの材質
ローラー接地面の材質は、プラスチックやゴムです。
カッチカチに堅いものから押すと弾力があるものまでありますが、フローリングにキズが付かない弾力ある材質がオススメです。
あとは、ローラーの直径とかベアリング部のスムーズさとか重さなどいろいろありますが、最初はこだわらなくていいでしょう。
予備知識
超幅広ローラーの中にスプリングを入れて起き上がり補助をするものもありますが、トレーニング強度が落ちるし、2kgもあって重いのでオススメしません。買うくらいなら、壁に向かってコロコロしてた方が良い。
膝が痛くなるので、トレーニングマットは必須レベル。タオルも可です。
まとめ
腹筋ローラーは、負荷は高いけど一気に鍛え上げられるので時間のない人にピッタリ。
まずは、膝コロでそのままペタンと倒れ込んでもいいからやってみてください。
メタボ解消からシックスパックまで、腹筋ローラーは、筋トレ初心者がボディメイクをする最短ルートなのでじゃんじゃん活用していきましょう!