ニートゥチェストは、お腹正面(腹直筋)の下部を鍛えられる自重筋トレです。
自分ひとり脚を伸ばして座る場所があれば気軽にできるのに、しっかりやれば負荷がかけられるし、股関節の筋肉(腸腰筋)にも刺激を与えられるので、運動能力がアップするサブ効果もあるんですよ。
ニートゥチェストのやり方
ニートゥエルボーのやり方を紹介します。
- 脚を伸ばして床に座ります
- 伸ばした上体を後ろに45度倒します(手を床について上体を支えてください)
- 膝を曲げて床と脚が平行になるように浮かせます【セットポジション】
- 膝と胸をゆっくり近づけます(上体を丸めながら膝を近づけていく)
- ゆっくりセットポジションに戻します
手順4と5を繰り返して1回。10~15回を1セットにして、3セットを目標にトレーニングしましょう。
上体で強度の調整ができます。
上体を動かすと強度が高く、固定すると強度が低くなります。
上体を寝かすと強度が高く、起こすと低くなります。
最初はカラダを起こして脚だけ動かし、慣れてきたら上体を寝かせつつ動かしてみるといいですよ。
ニートゥチェストで腹筋にしっかり刺激を与えるには?
試しにニートゥチェストをやってみると
「あれ?楽すぎる・・・腹筋に効いてる感じがしない!」
と思うかもしれません。
ニートゥチェストは、全身を使う腹直筋トレーニングなので、腹筋に効かない間違った運動をしてしまいがち。
ポイントは、上体を丸めること。
胸とヒザを近づけるときに、ついつい上体を真っすぐにしたまま股関節から動かしてしまうのですが、これはNGです。
股関節からみぞおちまでは固定し、みぞおちを中心に上体を丸めて胸とヒザを近づけるのが正しい動きです。
腹直筋上部を鍛える王道トレーニングのクランチも、みぞおちから上を丸める動きで腹筋を鍛えるので、プランクと同じ要領だと思えばOK。
正しい動きをゆっくりやれば、しっかり刺激を与えられますよ。
「ゆっくり」も大切なポイント。
3秒かけて近づけ、また3秒かけてセットポジションに戻します。
3秒(近づける)→1秒(静止)→3秒(戻す)→1秒(静止)
1回を8秒かけてじっくりかつダイナミックに膝とみぞおちを動かしていきましょう。
ニートゥチェストの呼吸法
ニートゥチェストの呼吸は、
- ヒザと胸を近づけながら吐く
- ヒザと胸がくっついたときに吐ききる
- ヒザと胸を離しながら吸う
- セットポジションに戻ったとき吸うのを止める
です。
こうすることで、呼吸が腹筋の動きをじゃましなくなるので、お腹にもっと力がかかるようになります。
呼吸は、動きに合わせてゆっくりと細く長く息を吸う&吐きます。
間違えちゃいけない注意ポイント
その1:セットポジションでの上体
膝と胸を近づけるシーンでは、上体を丸めていきますが、セットポジションでは伸ばしたままです。
上体を丸める量が多いほど腹直筋にビシバシ効くので、セットポジションでは背筋を伸ばして可動域を広く取ってください(←かなり大事)。
セットポジションで背中が丸まったままだと、トレーニング効果が落ちます。
その2:足は浮かせたまま!
セット中は足を床につけてはダメ。
足を上げている間、腹筋に負荷がかかり続けているので、足をついてしまうと腹筋のテンションが解けてトレーニング効果が落ちます。
ニートゥチェストの効果
ニートゥチェストで一番鍛えることができるのは腹直筋下部なので、腹筋の見た目も良くなり、ぽっこりお腹の解消ができます。
加えて、体幹部(インナーマッスル)と腸腰筋も鍛えられるので、バランス能力と脚を踏み出すパワー&スピードが上がるため、スポーツ全般でのパフォーマンスが良くなりますし、日常生活では転ばない躓かないでしっかりと歩くことができるようになります。
体幹向上で、骨盤を正常な位置に固定できるようになるのも、ウレシイ副産物です。
ニートゥチェストのバリエーションと類似トレーニング
手をつかないでやると、恐ろしいほど負荷がかかります。プランクのように、頭の後ろで手を組んでやってみましょう。
ただし、カラダが鍛えられていないとバランスが取れないので難しいですが、慣れたらやるべき価値があります!
とはいえ、手を使わず間違った動きをするよりも、手で上半身を固定したまま正しい動きをした方が効果があることは覚えておいてくださいね。
腹直筋(下部)を鍛える他のトレーニングもしてみたいなら、レッグレイズがオススメです。
レッグレイズ:仰向けに寝て脚をゆっくり上げ下げして腹直筋下部を鍛える。
レッグレイズは、カラダをしっかり固定して脚の動きだけでやるので失敗しにくいトレーニングですが、ニートゥチェストはテレビを見ながらできるので、忙しいときに時間を有効に使えるから使い分けるといいですよ。