筋肉を大きくしたいメンズにとって、プロテインバーの効果はとっても気になるもの。
今回は、森永製菓のスポーツブランドであるウィダーの「inバープロテイン」と「inゼリープロテイン」を比較分析してみたぞ。
さて、筋肉育てるのにどれくらい役立つのか?
それでは、見ていこう!
※2018年春に新発売されたヘルシーチキン味のレビューはこれからです。少々お待ちください。
inバーとinゼリープロテインを比較してみた
ウィダーのinバーは、ベイクドチョコ・ウェファーバニラ・ウェファーナッツ・グラノーラの4種類あって、どれもプロテイン(タンパク質)が10gちょい入っているんだ。
筋トレでメンズレベルを上げてるマンにとって、「10グラムって微妙だよな」と感じるかもしれないが、国産プロテインバーの中では、一番タンパク質が入っているんだぞ。
一方、inゼリーにはエネルギー補給(←10秒メシのヤツ)とかビタミン補給のがあるが、ここで比較するのは「プロテイン」と「スーパープロテイン」の2つ。
この2種は、それぞれ5gと10gのプロテインを含有していて、数値だけ聞くとかなりの物足りなさを感じるよな。
バー4種とゼリー2種のたんぱく質量をまとめると、こうなる。
名前 | ベイクドチョコ | ウェファーバニラ | ウェファーナッツ | グラノーラ | プロテイン | スーパープロテイン |
タンパク質 | 10.4g | 10.5g | 10.3g | 10.5g | 5.0g | 10.0g |
たんぱく質量を比較した時点で、「inバー食っとけばいいじゃん」と思うかもしれないが、実はそう単純なハナシではないんだな。
決定的な違いはプロテインの質(原材料)
筋肉育てるマンは、プロテインの種類に多少なりともこだわりを持っているだろう?
さてさて、この6種類は、それぞれ使っているプロテインが違うんだ。
名前 | ベイクドチョコ | ウェファーバニラ | ウェファーナッツ | グラノーラ | プロテイン | スーパープロテイン |
含有プロテイン | 大豆たんぱく | 大豆たんぱく、ホエイたんぱく | 大豆たんぱく、ホエイたんぱく | 大豆たんぱく | ホエイペプチド | ホエイペプチド |
どうだろうか?
inバーは大豆たんぱく=ソイプロテインをメイン(ウェファーはホエイもメイン)とし、inゼリーはホエイペプチドを使っているぞ。
ホエイペプチドとは、ホエイプロテインをペプチド化(低分子化)したものなんだ。
たんぱく質は、体内で【たんぱく質 → ペプチド → アミノ酸】の順に分解されて筋肉に行きわたるので、ペプチド化されたことで、通常のたんぱく質(ソイやホエイ)よりも吸収が早いメリットがあるワケなんだな。
inゼリープロテインに含まれるたんぱく質は、inバーの半分以下であるたった5.0gだが、吸収スピードは段違いに早いので、カラダがたんぱく質を欲しているときに即チャージできる大きな大きなメリットがあるんだ。
な?含有量だけでは決められないだろう?
どれを食べるべき?炭水化物&脂質も含めて比較
どれをどんなときに食べたらいいのか答えを出す前に、もう一度タンパク質量と合わせて、カロリーの元となる炭水化物(糖質)と脂質の含有量も見てみよう。
名前 | ベイクドチョコ | ウェファーバニラ | ウェファーナッツ | グラノーラ | プロテイン | スーパープロテイン |
タンパク質 | 10.4g(ソイ・ホエイ・カゼイン) | 10.5g(ソイ・ホエイ) | 10.3g(ソイ・ホエイ) | 10.5g(ソイ) | 5.0g(ホエイペプチド) | 10.0g(ホエイペプチド) |
炭水化物 | 12.6g | 14.9g | 15.2g | 14.8g | 17.5g | 14.6g |
脂質 | 8.6g | 10.3g | 10.2g | 0.7g | 0g | 0g |
カロリー | 166kcal | 193kcal | 193kcal | 108kcal | 90kcal | 98kcal |
炭水化物は差があれど大きくないが、脂質の大きな差がカロリーにつながっている印象を受けると思う。
これを踏まえて、何をどんなときに食べればいいのかまとめたのが、次の図だ。
運動後は、吸収の早いホエイが良い。inゼリー2種ならペプチド化の即効吸収だし、ウェファー2種は吸収が早いホエイとゆっくりのソイだから、長時間にわたって筋肉にタンパクを与え続けてくれる。
糖質で、タンパク質の吸収を促進するインスリンの分泌も促し、筋肉成長に欠かせない男性ホルモンの原材料となる脂質も入っている。
運動前なら、inバーのベイクドチョコがいいだろう。
糖質で、筋トレに必要なエネルギーの補給ができるし、吸収がゆっくりなソイとカゼインは運動が終わってからたんぱく質の吸収が始まるのでちょうどいい。
ホエイも入っているが、割合は少ないので、吸収ゆっくりなプロテインバーとして食べるのが良いと思うぞ。
inバーグラノーラも同じように運動前でOKだが、脂質を極限まで減らしているので、原料期のたんぱく補給という位置づけなイメージ。
全6種の中で、いちばん噛み応えがあり腹持ちが良く、ローカロリーなおやつとしても役立つので、やはり減量向けなのだ!
ちなみに、「今日はタンパク質が足りてないから補給しておこう」ってときにもグラノーラがいいだろう。
少し話が脱線するが、私は、朝食を食べる時間がないほど早朝に出かけるときや、昼食を摂るヒマがないときには、必ずと言っていいほど青い牛乳瓶のコンビニで何本か入手して、スキマ時間にもぐもぐしているぞ。
「タンパク質を手軽に摂りたいな」ってときにコンビニで買えるから、忙しいときの強い味方だ。
筋肉に働くビタミンB群もしっかり配合されてるぞ
筋肉作りに働くビタミンB群(B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸)を配合しているので、プロテインがムダになりにくいように工夫されているんだ。
なお、含有量に○~○と幅があるのは、天然素材の収穫時期によって栄養素に差が出るからだと思われる。
名前 | ベイクドチョコ | ウェファーバニラ | ウェファーナッツ | グラノーラ | プロテイン | スーパープロテイン |
ナイアシン | 5.9mg | 8.2mg | 8.2mg | 4.2mg | 1.1~2.1mg | 2.1mg |
パントテン酸 | 2.5mg | 2.7mg | 2.7mg | 1.8mg | 0.55~3.7mg | 0.55~3.7mg |
ビタミンB1 | 0.4~0.84mg | 0.29~0.88mg | 0.29~0.88mg | 0.12~0.81mg | 0.10~0.32mg | 0.10~0.32mg |
ビタミンB2 | 0.54mg | 0.55mg | 0.55mg | 0.45mg | 0.11~0.27mg | 0.11~0.27mg |
ビタミンB6 | 0.52~0.99mg | 0.58mg | 0.58mg | 0.39mg | 0.33~0.76mg | 0.33~0.76mg |
ビタミンB12 | 0.7~2.4μg | 0.8~2.6μg | 0.8~2.6μg | 0.6μg | 0.67~1.9μg | 0.67~1.9μg |
葉酸 | 51~258μg | 83~252μg | 83~252μg | 18~141μg | 67~800μg | 67~800μg |
inバー&inゼリープロテインを食べ比べしたぞ!
実際に、ウィダーinバーとウィダーinゼリープロテインを食べてみたぞ。
ベイクドチョコ【ホエイ、カゼイン、ソイ】
名前のとおりの焼チョコ味で、もっさり&少しねっとりした食感だ。
喉を通りにくい感じがあるので、牛乳と一緒に食すと相性が良いと思う。
4つの中でカロリーと脂質は中間で、動物性の乳タンパク=ミルクプロテイン(ホエイ20%、カゼイン80%)と植物性の大豆たんぱく(ソイプロテイン)を使っているから、いちばんバランスが取れてるかもな。
ホエイも摂れるが、割合からみて「ゆっくり吸収型」のプロテインバーとして、運動後に食べると良さそうだ。
ウェファーバニラ【ホエイ、ソイ】
ココアパウダーを配合してビターチョコっぽさを出しつつも、甘さもあって味的には食べやすいぞ。
とはいえ、プロテイン製品特有のもっさり感とウェハースが水分を奪うせいで、飲み物がないと喉を通りにくい。
大豆たんぱくとホエイプロテインのミックスなので、すぐ吸収&長時間吸収を両立しているから、トレーニング後に摂りたい一品だ。
ウェファーナッツ【ホエイ、ソイ】
配合してるタンパク質はバニラと違いはないが、味が全然別物。
バニラよりも甘めなので、「疲れたから甘いものが欲しいな」というときにちょうどいいと思うぞ。自分はバニラよりナッツの方が好きだ。
カスがポロポロこぼれるので、運転中や混んでる電車内では注意が必要だが、そもそも電車でプロテイン食うヤツはいないよな。
グラノーラ【ソイ】
たぶん、ラインナップのうち、これだけ別格扱いだろう。除脂肪もすばらしいし、値段も20円高い(笑)
淡めの軽い味で、サックサクの軽い食感。大豆たんぱくで吸収時間は少し長めだから、減量期に食べたいプロテインバーだ。
inゼリー【プロテイン】
オーソドックスな「プロテイン」は、ヨーグルト味。
ミルクプロテインのような味わいがあると思いきや、苦い。もう一度言おう、に が い !
そして、飲むゼリーのようなぷるん感を想像していたが、まったく違っていた。
形容できるものが見つからないが、あえて言うなら、硬めの練り物。
味に良い評価はしがたいが、吸収力に優れたホエイペプチドを(5gだけだが)配合してるのは喜ばしいな。
inゼリー【スーパープロテイン】
金色に輝くパッケージに包まれたスーパープロテインは、なんとバナナ味。
気になるお味は、甘苦い!
どうやら、inゼリープロテインに配合されてるホエイペプチドは苦いようだが、こちらはバナナの甘さがあるおかげで、inゼリープロテインよりか幾分マシ(個人差あり)。
ホエイペプチド10gは、タンパク質をトレーニング後すぐ補給したいときの最高のパートナーだが、値段がなぁ・・・1個300円。
inバー&inゼリーまとめ
ぶっちゃけると、タンパク質含有量はどれも10g前後でそれほど変わらない(inゼリープロテイン除く)ので、どれを食べても筋肥大への効果はそんなに変わらないと思う。
とはいえ、それぞれカロリーが違うし、タンパク質の素となる原料が違うから、食べるシーンや用途に合わせて選んだ方がいいのは確かだ。
運動直後(減量期):inゼリースーパープロテイン
スピード吸収のホエイペプチドとローカロリー。ただし、値段が高い!
運動直後(身体回復):inバーウェハーバニラ&ナッツ
炭水化物が多めに配合されているので、疲れたカラダの回復もできて一石二鳥。ただし、ウェハースは水分を奪われるので薄めたスポドリ必須だろう。
増量期:inバーウェハーバニラ&ナッツ
200kcal近くもカロリーがあるので、補食として活用したい。
夜食・寝る前:inバーグラノーラ
ローカロリーで吸収がゆっくりなソイプロテインだから、寝ている間のたんぱく質補給向け。食事で足りないプロテインを補うにもちょうどいい。
プロテインバーを毎日食べることはほとんどなく、ジムでトレーニング前後の補食や仕事中のおやつに食べることが多いと思う。
頻度にして月数食~10食ぐらいだと思うので、「これがイイ!」と完璧を求めずに食べたいのを食べるのが一番だと思うし、カラダも喜ぶと思うんだ。
inバーは、含有カロリーで100kcalもの違いがあるので、毎日食べると1ヶ月で3,000kcalもの違いになる。
あり得ない話だが、このカロリーがすべて脂肪になるとすると、400gにもなってしまう。
増量期ならありがたい話だが、ダイエット中に口にするならローカロリーものを選ぶのが賢い選択だぞ。