カラダをVの字に曲げるV字腹筋(Vシットアップ)の正式名称はストレートレッグクランチです。
腹筋正面(腹直筋全体)をメインで鍛えつつ、横腹(腹斜筋)と股関節(腸腰筋)を鍛える効果があるので効率よく筋トレできます。
ある程度の筋力が必要なので、筋トレレベル中級者以上向けのトレーニングですが、負荷を落としたやり方などバリエーションも豊富なので、筋トレに慣れ始めた初級者でもOKです。
V字腹筋のやり方
1:セットポジションを作る
仰向けになり、両手両足を伸ばしてバンザイのポーズを作ってから、足と頭をちょっとだけ浮かせます。
2:体をくの字に折る
腹筋の力を使って、脚を上体をそれぞれ45度の角度まで起こし、カラダでVの字を作ります。
ゆっくり起こすと、筋肉に効かせられる時間が伸びるので効果UP!
一気に起こしてもいいけど、反動をつけすぎると腕を振った遠心力で上体が持ち上がり、腹筋が使われないので注意しよう。
手でつま先を触れるように体を起こすのが目標ですが、体の硬さにもよるのでなるべく足と手を近づける意識を持つとお腹に効かせやすくなりますよ。
3:元に戻る
息を吸いながら、脚と上体をセットポジションまで降ろしいきますが、手足が床に近くなると筋肉への負荷が抜けてトレーニング効果がダウンするので気を抜かずに!
セットポジションに戻ったら、1回終了です。
回数は、目的によって変えます。
筋肥大(ゴリマッチョ)を狙うなら、1回あたりの強度を上げて1セット8~12回を3セット。
シェイプアップ(細マッチョ・女性)が目的なら、1回ごとを軽めにして1セット15~20回を3セットです。
【しっかり効かせるコツ】上体と脚(ヒザ)は曲げない
V字腹筋は、上体と脚を曲げずにやります。
上体が曲がる(丸くなる)と、脚上げクランチのようになって腹直筋(上部)へ効くような気がするんですが、重力に抗ってV字姿勢を作ることで体幹の筋肉群への効きが高まります。
高く上げようとすると腰が曲がってカラダが丸くなりがちなので、首も真っすぐにすると、上体が真っすぐなフォームが作りやすいです。
また、脚が曲がるほど負荷が落ちるし、上体を曲げて手足をくっつけようとしちゃうので効果がダウンしやすくなります。
とはいえ、脚を真っすぐ上げられるのは、ハムストリングがと~~っても柔らかい人だけだから、たいていは自然と少しだけヒザが曲がります。
あくまでも、自分から曲げちゃダメってことです。
【初心者向け】負荷を落としてトライしよう!
紹介した手順のやり方は、オーソドックスなV字腹筋なので、筋トレ中級者レベルです。
初心者・初級者さんがやるには少しキツイので、負荷を落とした方法を4つ紹介します。
【強度レベル1】脚を高く上げる
レッグレイズのように、脚を90度近くまで上げます。
上体が上がりにくくなるので、腹筋への負荷が減ってやりやすくなります。
【強度レベル2】ヒザを曲げる
ヒザを曲げて、脚の裏を床につけるセットポジションをつくると、足先と腰の距離が短くなり、負荷が減ります。
ヒザを深く曲げるほど強度が落ちるので、自分の筋力に合わせたカスタマイズができて便利です。
【強度レベル3】手を振り下ろす
動き始めで、伸ばした手を振り下ろすと、反動を使えるので上体がカンタンに持ち上がります。
【強度レベル4】脚→上体の順に持ち上げる
脚と上体を同時ではなく別々に上げていき、V字姿勢を作る方法です。
負荷をかける順番が、腹直筋下部→腹直筋上部&腹斜筋と分散できるし、バランスが取りやすくなるのでちょっとだけ簡単(とはいえ普通のVシットとほとんど変わらない)。
筋トレ効果を上げる!筋肥大orダイエット
Vシットアップに慣れてきたら、自分好みのボディスタイルに合わせたトレーニングメニューにカスタマイズしていきましょう。
負荷を上げてムッキムキに筋肥大させたり、負荷を変えずにダイエットメニューとして取組み続けることができますよ。
負荷を上げて筋肥大させる!
V字キープ時間を3秒じゃなく5秒・10秒と長くすると手っ取り早く負荷を増やせますが、手足を重くするのが、V字腹筋の負荷を上げるメジャーなやり方です。
重りは、たった1kgでもかなり違います。
よく使われるのが、ダンベルやバーベルのプレート鉄製器具(落としたら危ないのでオススメしません)や小さくて重いメディシンボール。
バランスボールもアリですが、フォームが崩れやすいのがデメリット。
V字腹筋でダイエットも可
V字腹筋は、腹筋トレーニングの意味合いが濃いけれども、実は全身運動さながらの強度なんです。
上体はバランスを保つ体幹トレーニング、下肢を動かす股関節の筋肉群、少なからず太ももの筋肉も使うし肩&腕は軽めのエクササイズなので、もはや有酸素運動に近いんです。
なので、強度を上げず、息切れしないようにやり続ければ脂肪燃焼も見込める算段なワケ。
V字腹筋に似たトレーニング
V字腹筋は、お腹正面(腹直筋上下)と脇腹(腹斜筋)と脚の素早い動作に必要な股関節(腸腰筋)を同時に鍛えられるトレーニングで、同じように一気に鍛える筋トレはレッグレイズやレッグツイストが近いです。
レッグレイズ:床に寝そべって脚を上げ下げする
レッグツイスト:床に寝そべって上げた脚を左右に振る
ただし、この2つでは腹直筋上部が鍛えられないので、クランチで補ってあげましょう。
クランチ:腹筋トレーニングの王様。腹直筋上部を鍛えられる。
これらの種目をやるより、V字腹筋1種目で済ませた方が効率が良いので、私はV字腹筋をオススメします!